~塾選びを間違えないために~ 現役塾経営者が教える、選んではいけない塾の特長8選

~塾選びを間違えないために~
現役塾経営者が教える、選んではいけない塾の特長8選

たくさんの学習塾がある中で、何を基準に選べばいいか迷われる方は多いのではないでしょうか?
結論から言いますと、塾ごとにそれぞれの良さがあり自分に合うかどうかは実際に授業を受けてみないと分からないということです。そのため、無料体験授業や各季節講習を利用し、自分に合うかどうかを確かめていただくことが一番のおすすめです。

ただし、その体験授業を色々な学習塾で何度も行うことが現実的に難しいのも事実です。したがって、逆転の発想で選んではいけない学習塾を、現役の塾経営者の視点からお話させていただきます。

1,演習のみの学習塾

授業は、講師による「導入」・それをもとにした生徒による「演習」・その結果をもとにお互いに「確認」をすることで成り立ちます。しかし、学習塾によっては、講師が授業を行わずに生徒が演習と答え合わせのみを行うところがあります。そういった塾ほど、「分からないところがあったら聞いてね」といった決まり文句を生徒に言います。そして、いざ分からないところがあって聞いても、しっかりとした答えが返ってきません。つまり、講師自身も分からないといったケースが多いのです。個人塾では、塾長先生が一人ですべての生徒を指導するため、あえて演習中心の授業形態をとっているところもありますが、それを除けば本来、しっかりとした授業力があるにも関わらずそれをしないといったことはないはずです。それができないということは、授業をしない=授業ができない=素人という構図が成り立ちます。そのような塾では、講師が授業のための学習も行わないため、講師の指導レベルが勤続年数に応じて上がることはありません。

2,難しい言葉を多用する塾

上記でも述べたように、授業を行わない塾ほどHPやチラシでやたらと横文字を使いたがります。難しい言葉を使うことで他と違うことをアピールしたいのでしょうが、実際は中身が伴っていないことがほとんどです。誰もが知っている言葉で分かりやすく説明をしてくれている塾の方が親切・丁寧に指導してくれるはずです。

3,面談を担当する責任者が授業を行わない塾

塾によっては、責任者は面談のみで授業はアルバイトが行うところがあります。ここで間違ってはいけないのはアルバイトの授業が悪いわけではありません。現に、我々の教室でもアルバイトの方に大変活躍していただいています。問題なのは、責任者が面談しか行わないということは、その生徒の特長を把握することが出来ないということです。実際に経験がある保護者の方にはわかっていただけると思いますが、そういった学習塾ほど面談でお金のお話しかしないはずです。きっと模試の結果を見せながら、この教科のこの単元が苦手なので、夏休み中にこのぐらいの勉強をしましょうといったことを話されたのではないでしょうか。私は、テストの結果だけではその生徒の特長を把握することは難しく、実際に指導しなければ全体像が見えないと考えています。そのため、特に教室の責任者が実際に授業を行っていない学習塾はおすすめしません。

4,担当講師が頻繁に変わる塾

これは個別指導塾に多いのですが、週ごとや月ごとにころころ授業を担当する講師が変わるところがあります。その場合、指導方法に一貫性がなくなることと、生徒との信頼関係が築きにくいといった弊害を生んでしまいます。生徒が塾以外の時間にしっかり学習するかどうかは、講師との信頼関係が必要不可欠です。なぜなら、生徒にとっては「何を言うか」よりも「誰が言うか」ということがとても大きな影響を及ぼすからです。また、生徒の成績が伸び悩んだ時などその原因や責任の所在が不透明になり、問題が放置されてしまうといった危険性も出てきます。当然、そういった塾ほど教室の責任者は授業を行っていないためその対処法が分かりません。したがって、入塾時に必ず授業を担当する講師については確認することをおすすめします。

5,詰め込めるだけ詰め込む塾

成績を向上させるうえで大切なことは、インプット(授業)とアウトプット(演習)のバランスです。私が考える黄金比は3:7です。つまり、勉強を覚えることの倍以上の時間を使って、実際に問題を解くという時間が必要になります。しかし、塾によっては、長時間の授業を行う(インプット型の学習)ところがあります。特に、夏休みなどの長期休暇中はそれが顕著になります。そもそも生徒自身が集中力を保つことが出来る時間には限界があります。ただし、進学校に通い、難関大学を目指すような高校生であれば普段から長時間の学習に慣れていますので、その場合はたくさん授業を行う方が良いケースもあります。

6,合格実績を売りにしている塾

大手の学習塾ほど、進学実績を前面に押し出して生徒募集をしている塾が多いです。当然、大手ほどたくさんの社員がいる分、優秀な方も多いのは事実です。しかし、数字だけを見て塾選びをしてしまうと、思わぬ落とし穴にはまってしまうことがあります。なぜなら、すべての教室に優秀な教室長が配属されているわけではないからです。そのため、自分が通塾を検討している教室自体の合格実績は必ず確認することをおすすめします。教室責任者が即答できるならば信頼できますが、そうでない場合は何か不都合がある可能性が高いためおすすめしません。

7,0円をアピールする塾

0円講習は今から10年以上前に大手の学習塾が始めたのが始まりですが、今ではほとんど見かけることがなくなりました。(春期講習会のみは新年度学校でお金がかかる家庭の事情を踏まえ0円にする塾は多いです。また、新規開校時も0円にすることが多いです。)しかし、安さを売りに出す学習塾は注意が必要です。もともと個人塾は必要経費も安いため、大手の学習塾よりも授業料が安いことが多いですが、個人塾でない場合は季節講習の金額とサービスの内容が比例してしまうことが多々あります。つまり、0円にしないと生徒が集められない塾ということです。その場合、授業のレベル・サービスのクオリティーに期待はできません。目の前のお金ばかりに気を取られてしまうと、お金以上に大切な時間を浪費してしまう危険性が出てきてしまいます。生徒・保護者の方が期待する効果を望む場合は、金額だけでなく中身をしっかり確認してからの通塾をおすすめします。

8,HPの通塾例の金額と実際の金額に差異がある塾

我々の塾も含めて、いいサービスをできるだけ安く提供したいと考えている学習塾は多いはずです。そのため、その塾でのおすすめの通塾コースや料金関係をHP上に載せているケースがとても多いです。しかし、HP上では金額が安いのに、実際通塾すると全く金額が違うという経験をした方は多いのではないでしょうか。HP上では2万円で5科目通塾ができると書いているにも関わらず、実際は5万円以上の月謝を取られたという話を私もよく聞きます。なぜそのようなことが起こるのか。それは、そういった塾ほど、最低金額のみを提示しているケースが多いからです。そのようなことを防ぐためにも、入塾時に月謝ではなく年間でどのぐらいの金額がかかるのか(授業料+諸経費+講習代など)を確認することをおすすめします。