保護者の皆様へ ~通塾について、正しい認識をお持ちください~

保護者の皆様へ ~通塾について、正しい認識をお持ちください~

塾に通っているのに成績が上がらないといった悩みをお持ちの保護者の方は多いのではないでしょうか。結論から言いますと、塾に通っただけでは成績を上げることはできません。正しい知識を身に着けた状態でお子様を通塾させないと、貴重な時間が無駄になってしまいます。そこで、成績を上げる上で重要な2つのポイントについてご紹介させていただきます。

1,能力差よりもスタートの差

成績の上がり方に、生徒自身の能力差はほとんどありません。むしろ、それ以上に重要なことはいつスタートしたかです。実は、日本で最難関である東京大学と地元の福島大学に合格する生徒の成績の上りかたは全く変わりません。つまり、スタートの差が大きな結果の差を生んでいるのです。以下にそれが分かる資料を用意させていただきました。

【成績の上がり方(同一人物と仮定)】

生徒の能力差がない場合、いつスタートするかが重要であることがよくわかる図になっていると思います。郡山市の進学校に通う高校生が難関大学に合格できない理由はすべてこれで説明が
できます。高校に合格するまでは比較的勉強に苦戦することがないため、自己流の学習をする方が多いですが、大学入試は高校入試と比べ物にならないぐらい勉強の難易度が上がります。そのため、高校でも通用する勉強方法を身に着けた状態で高校に入学することがとても重要です。

2,通塾科目数もとても重要

スタートが早いことと同じぐらい重要なことは、どれだけたくさんの教科に取り組んだかです。こちらについてもまずは資料をご覧いただきたいと思います。

【5科目受講が成績アップの近道(昨年度郡山俊英スクール中3通塾生)】

上記のグラフでも分かるように、5科目を受講している生徒とそうでない生徒では、約半年間で偏差値5ポイントの差が生まれています。通塾の際よく言われていることは、「苦手の克服」という言葉ですが成績を上げるためには、実は得意な教科をさらに伸ばすという観点も必要になるのです。続いて、塾の費用についても間違った認識をされている保護者が多いので、こちらもご紹介させていただきます。

1,各種講習は志望と現状の差を埋めるためのもの

目標とする高校や大学の点数に今の段階で届いている生徒は圧倒的に少数派です。我々の教室でも、毎年多くて20%ほどしかいません。そのため、その差を埋めるための学習を学校が長期にお休みになる夏休みや冬休みの時間を使って学習をしていきます。当然、その差が大きければ大きいほど、必要な学習時間は多くなってきます。塾側とすれば、教室に授業や自習に来ていただかなければ、生徒を指導することはできません。したがって、ある程度の拘束時間が取れるように、普段以上の時間の講座を提案するのです。それに伴い、毎月の授業料よりも金額が高くなります。ただし、良心的な塾では、通常の授業よりは分単価(1分当たりの金額)は下げていますので、お得にたくさん勉強できるというメリットが生徒にとってもあります。

2,大学合格に必要な金額はある程度決まっている

目指す大学によって、自ずと合格までに必要な講座や時間が決まります。大手の映像授業塾ではこの辺がとてもシステマチックに組まれていて、志望大学と現状の成績が分かれば、あとは自動的に合格までに必要なカリキュラムが組めるようになっています。福島県郡山市の場合、安積高校がTOP高になりますが、実は入学の段階では安積黎明高校や郡山高校などのその他の進学校の成績とあまり大差はありません。そのため、大学合格までに必要な講座数も大きな差がないのです。差が出るとすれば、どれだけ上位の大学を目指すかの違いによって生まれる差のみです。以下に、我々が導入しているスタディサプリの数学の講座で目指す大学によってどのようなカリキュラムの違いが生まれるか説明させていただきます。

【東北大学(理系学部)を目指す場合に受講が必要な講座一覧】
高1・2スタンダードレベル数学ⅠA/高1・2ハイレベル数学ⅠA/高3スタンダードレベル数学ⅠA〈単元別学習編〉/高3スタンダードレベル数学ⅠA〈総合問題編〉/高3ハイレベル数学ⅠA〈総合問題編〉/高3スタンダードレベル数学Ⅲ/高3ハイレベル数学Ⅲ/センター試験対策講座数学ⅠAⅡB/共通テスト対策講座数学ⅠAⅡB/東北大学数学ⅠAⅡBⅢ対策講座

【福島大学(理系学部)を目指す場合に受講が必要な講座一覧】
高1・2スタンダードレベル数学ⅠA/高1・2ハイレベル数学ⅠA/高3スタンダードレベル数学ⅠA〈単元別学習編〉/高3スタンダードレベル数学ⅠA〈総合問題編〉/センター試験対策講座数学ⅠAⅡB/共通テスト対策講座数学ⅠAⅡB

上記のように、東北大学を目指す場合は最低10講座、福島大学を目指す場合は最低6講座の受講が必要になります。つまりこの必要な講座数の差が料金の差になります。数学のみでこれだけの差になるわけですから、5教科7科目になれば、かなりの違いになることが分かっていただけると思います。つまり、高1から通塾する場合も高3から通塾する場合も、その段階での成績次第で受講が必要な講座数が決まるため、あとから通塾すれば料金が安くなるということはないのです。これは、映像授業だけでなくライブ型の集団指導であっても個別指導であっても理論上は同じです。なぜこんなに高額な金額を提示されるかと驚かれる方もいると思いますが、合格までに必要な金額を、通塾する期間で割り算した結果が提示された金額になっているのです。具体的に数字でも説明させていただきます。

【合格までに100万円分の講座が必要な場合】

①高1から通塾した場合
100万円÷3年間=1年あたり33万円

②高3から通塾した場合
100万円÷1年間=1年あたり100万円

いかがでしょうか。高校入試と大学入試では塾での費用の考え方が大きく違うことが分かっていただけたでしょうか。ちなみに、私が山形で指導していた時に東大に合格した生徒の高3時の年間授業料は14万円でした。高1生時からしっかり学習を進めていたため、高3時には苦手としていた物理1コースと東大の過去問特訓のみを受講していました。まさに理想的な形だと考えています。

3,高校受験に向けて、高額の講習費は逆効果

最近保護者の方から相談されることが多いこととして、他塾では夏期講習代を20万以上請求された知り合いがいるが、普通のことなのかということです。これは普通ではなく異常です。多分その生徒さんは個別指導塾に通塾していると思うのですが、今から10年以上前は私がいた福島市でも同じような金額を提案する個別塾が多々ありました。しかし、現在では東北一の大都市である仙台市でさえそれだけ高額の金額を提示する個別塾はほとんどありません。また、福島市でもそういった学習塾は淘汰されどんどん消えていきました。20万という金額は、大卒の初任給とほぼ同額です。それだけの金額をたった1か月足らずの期間の学習に請求できる人間性を疑いますが、きっと個人の考えではなく会社の判断なのでしょう。確かに、難関大や医学部専門の塾なら普通の金額です。なぜなら、実績も実力も兼ね備えた講師が指導するからです。しかし、地方の公立高校を目指し、なおかつそういった実績がない講師が授業を担当することを考えれば詐欺に等しい金額です。それで成績が上がればいいですが、正直効果はあまり期待できないと考えています。一般的な個別塾の1コマは80分~90分授業の所が多いです。その場合の1コマの授業料は中3生の場合3,000円~5,000円ほどになります。仮に3,000円と仮定した場合、20万円の授業料になる場合は60コマ~70コマほどになります。夏期講習期間が約15日と計算すると1日あたり4コマ~5コマになります。つまり、1日6時間~7時間の授業時間になります。そういった提案をされる生徒ほど学習の習慣も身についていないため、それだけの長時間集中力を持続しながら学習することは難しいです。その結果、授業を受ければ受けるほど死んだ魚の目のようになっていきます。そして、講習後の模試で結果が出ず、本人は保護者から責められやる気を失うのです。どうせ、家では勉強しいからといって非効率的な通塾をしても時間とお金を無駄に浪費するだけですから、冷静にその子の現状を踏まえた学習カリキュラムを組んであげることをおすすめします。

最後に、もう1つ保護者からよく受ける質問とそれに対する私の答えを紹介させていただきます。

Q,集団指導は細かなクラス分けが必要では?

A, 学力別・志望校別にクラス分けをすることは大切なことです。なぜなら、志望校に応じて指導する内容や使用する教材を分ける必要があるからです。しかし、たくさんのクラスをつくることで弊害がでることもあります。例えば、3クラス以上の編成になる場合、全てのクラスで同じ講師が指導することが難しくなります。そうなると、上位のクラスほど指導力がある講師が担当し、下位のクラスは指導力があまりない講師が担当することが多くなります。本来、理解するまでに時間がかかる生徒が多いクラスほど力のある講師が担当するべきですが、実際はそうなっていないことが多いです。また、下位のクラスになるほどクラス内の人数が少なくなり、集団指導の命である競争原理が働きにくくなります。その結果、クラス内での余計な私語が多くなったり、真剣に授業に取り組まなかったりといったことが多くなります。我々が最大2クラスまでの編成にしているのも、私自身がすべてのクラスの授業を担当するためのものです。